熱海のダイビング|完全ガイド

熱海ダイビング 伊豆のダイビング情報

熱海は、伊豆半島を代表するボートダイビングポイントです。

最大の魅力は、全長81mを誇る巨大沈船「旭16号」。国内でも最大級の規模を誇り、沖縄のUSSエモンズと並んで知られる大型沈船です。沈船を覆い尽くすソフトコーラルや圧倒的な魚群は、伊豆トップクラスの迫力です。

ダイナミックな景観を楽しみたいダイバーなら、一度は潜っておきたい憧れのポイントです。

熱海の立地とアクセス

アクセスの良さ:★★★★★

東京駅から新幹線を使うと、たった50分なので、アクセスが非常に良いのが特徴です。熱海駅から港までもたった5分程度。駅からダイビングサイトまで近いのも◎。伊豆では最もアクセスの良いダイブサイトの一つです。

熱海のダイビングスタイル

熱海はボートダイビングがメインのダイビングスポットです。代表的な沈船ポイントをはじめ、洞窟や根など複数のボートポイントがあります。一方で、ビーチダイビングは体験ダイビングやライセンス講習で利用されています。

熱海の魅力

巨大沈船が誘う、妖艶な海中世界

沈船前方

熱海の沈船は、外洋の砂地、水深約30m付近に沈んでいます。沈船本体の迫力はもちろん、魚にとって最高の魚礁となっており、魚影の濃さとソフトコーラルの美しさは伊豆半島でもトップクラスです。

沈船そのものが歴史的遺産であり、人工物と自然が融合した独特の景観を楽しめるのも熱海ならではの魅力です。

沈船には無数のソフトコーラルが繁茂し、まるで自然が人工物を飲み込んでいくような幻想的な景色が広がります。その光景に、きっと息を呑むことでしょう。

熱海沈没船

熱海のダイビングポイント

沈船 レベル★★★☆☆

熱海沈没船後方
  • 最大深度 30m
  • 流れ 時々流れる
  • 潜降ロープ あり

熱海の沈船は水深が深いため、ダイブコンピューターを正しく理解し、使えることが大切です。また、沈船やソフトコーラルを傷つけないためにも、中性浮力を保てるスキルが必要になります。

一方で、波や流れは比較的入りにくく、常設ブイもあります。潜降・浮上はロープを使えるため、浮力コントロールとダイブコンピューターへの理解があれば、十分にチャレンジできるダイブサイトです。

熱海沈没船のマップ

具体的な目安としては、ブランクがなく、アドバンス以上で30本程度のダイビング経験があると安心です。

双代根 レベル:★★★★☆

  • 最大深度 40m
  • 流れ 時に強い
  • 潜降ロープ あり

熱海を潜れば潜るほど好きになってくるのが、双代根です。双代根は熱海の中でも沖合に位置する、高低差のあるダイナミックなポイントです。

岬状に張り出した地形をしており、先端は水底60m付近から水面近くまで一気に立ち上がるドロップオフになっています。潮当たりが良く、ソフトコーラルは沈船を凌ぐほどのボリュームと種類があります。

アカオビハナダイやサクラダイが乱舞し、ソフトコーラルとのコラボレーションは、まるで竜宮城のような美しい景色を見せてくれます。

沈船とは対照的に、自然が作り出す美しさを満喫できるポイントです。

双代根マップ

深度が深いことと、時に強い流れが入るため、上級者向きのポイントと言えるでしょう。

小曽我洞窟 レベル:★☆☆☆☆

  • 最大深度 15m
  • 流れ 無し
  • 潜降ロープ あり
  • 冬季限定ポイント

熱海のボートポイントの中で、最も初心者向きなのが小曽我洞窟です。水深が浅く、潮流の影響も受けにくいため、ボートダイビングに慣れていない方でも安心して楽しめます。

洞窟内では、差し込む光と暗闇が織りなす幻想的な景観が魅力です。特に午後は太陽の光が洞窟内に差し込み、入口周辺に群生するイソバナを鮮やかに照らします。自然光によって浮かび上がる赤やオレンジのイソバナは、ひとときの美しい景色です。

サンライズでは、熱海でのダイビング時に1本目を小曽我洞窟でのチェックダイビングとし、器材やスキルの確認を行った後、2本目に人気の沈船ポイントへ向かうことが多くあります。最初に穏やかな環境で体を慣らすことで、より安全に熱海のダイビングを楽しんでいただけます。

ビタガ根 レベル:★★☆☆☆

  • 最大深度 30m
  • 流れ たまに流れる
  • 潜降ロープ あり

ビタガ根は、熱海の名物ポイントである沈船のすぐ隣に位置する大きな根のポイントです。沈船ポイントと比べて水深が浅いため、減圧やエア消費に余裕を持ちながら、じっくりとダイビングを楽しめます。

また、ビタガ根では激レアな魚として知られるボロカサゴが出現することがあります。枯れ葉のような独特な姿をしたボロカサゴは、多くのダイバーが一度は見てみたい憧れの生物です。

情報が入った際には、サンライズでも優先的にビタガ根を潜りに行くことが多く、熱海でのダイビングの大きな楽しみの一つとなっています。

横磯 レベル:★☆☆☆☆

横磯は熱海のビーチポイントです。ファンダイビングで使うことはあまり多くありませんが、スロープからエントリーできるため、体験ダイビングやオープンウォーター講習などで利用できます。

熱海のダイビングで注意したいこと

平均深度と減圧症に注意

熱海の沈船ポイントは最大深度約30mですが、実際のダイビングでは平均深度15〜18m前後で潜ることが多くなります。そのため、見た目以上に体内へ窒素が蓄積しやすく、減圧症のリスクには十分注意が必要です。

特に沈船周辺は見どころが多く、夢中になっているうちに潜水時間が長くなりがちです。ダイビング中はダイブコンピューターをこまめに確認し、無減圧限界や体内窒素量を把握しながら行動しましょう。

また、浮上時には浮上速度を守り、5m付近で安全停止を確実に実施することが大切です。熱海では1本目から比較的深いダイビングになることも多いため、十分な水分補給と余裕を持ったダイビング計画を心掛けましょう。

沈船やソフトコーラルを傷つけない

熱海の沈船「旭16号」は沈没から40年以上が経過しており、船体の一部は老朽化が進んでいます。歴史的価値のある沈船であると同時に、多くの生物が住み着く大切な環境でもあります。

沈船周辺を泳ぐ際は、中性浮力をしっかりと取り、タンクや器材を船体へぶつけないよう注意しましょう。また、不用意なフィンキックによって船体を損傷させたり、堆積した泥を巻き上げたりしないよう配慮が必要です。

さらに、熱海はソフトコーラルの群生地としても知られています。色鮮やかなイソバナやウミトサカに接触すると、生物を傷つけるだけでなく、自身の安全にも影響する可能性があります。美しい景観を未来へ残すためにも、適切な浮力コントロールを身につけてダイビングを楽しみましょう。

熱海であると便利な器材

ダイブコンピューター

熱海の沈船は平均深度が深いのでダイブコンピューターは必携です。

レンタル品でも潜ることはできますが、表示方法や操作方法が機種によって異なるため、余裕を持ってダイビングを楽しむなら普段から使い慣れた自分のダイブコンピューターを持っていることが理想的です。潜水時間や無減圧限界、水面休息時間などを正確に把握し、安全なダイビングに役立てましょう。

水中ライト

沈船には光が届きにくい場所もあります。水中ライトがあると暗い場所を観察しやすくなるだけでなく、ソフトコーラルや魚の色彩をより鮮やかに見ることができます。

また、小曽我洞窟では暗所もあるため、水中ライトがあると安心です。

アクションカメラ

せっかく熱海の沈船に潜るなら、ぜひ動画撮影にも挑戦してみましょう。

撮影機材としては、GoPro HERO や Insta360 などの広角撮影が得意なアクションカメラがおすすめです。沈船全体や魚群のスケール感をダイナミックに記録できます。おすすめのプログラムは?

熱海はこんな人におすすめ

  • アドバンスダイバー
  • 経験本数30本以上
  • 魚群が好きなダイバー
  • 刺激的なダイビングをしたい方

熱海はじっくり生物を観察したり、写真を撮ったりするよりは、泳ぎながら景色を楽しむスタイルがメインです。これまで沈船を潜ったことが無いダイバーには、ぜひ一度は潜ってもらいたいポイントです。伊豆の海初めての方にも伊豆の魅力が詰まったダイビングになるので、おすすめです。

熱海のおすすめシーズン

熱海は沈船がメインポイントのため、年間を通していつでも楽しむことができます。初夏から夏の季節は透明度が低下しやすく、秋から春先の透明度が良いシーズンが特におすすめとなります。

伊豆のダイビングのシーズナルティや季節ごとの特徴はこちらの記事をご覧ください。

ゲスト目線で見る熱海

よくゲストさんから言われるのは、
「伊豆にこんなところがあったんだ」
「今まで見たことのないような魚群でした」
「ソフトコーラルがまるで竜宮城のようでした」
など、伊豆の海の印象を覆すようなコメントを多くもらいます。

その一方で

「耳抜きが難しかった」
「潜降が怖かった」
などの苦戦のコメントもたまにもらいます。実際に耳を痛めてしまったゲストや、リタイアするゲストなども過去にいたため、自分のレベルを正しく評価して潜るのが良いでしょう。

ガイド目線で見る熱海

「難しい海」という印象

私が熱海をガイドするときは、ほかのポイント以上に緊張感を持ち、安全管理に細心の注意を払っています。ガイド目線で熱海が難しいと感じる理由は、ほかのポイントと異なり、浅場へ逃げられる地形がないことです。

何らかのトラブルが起きた際、通常であれば根を伝って浅場へ移動できますが、熱海では中層へ出るしかありません。中層では浮力コントロールを失い、水底まで沈んでしまったり、水面まで急浮上したりするリスクがあります。そのため、小さなストレスも見逃さず、早めに対処することを心掛けています。

「私も楽しめる海」

リスクがある一方で、この景色は何度潜っても感動できるほどの魅力を持っています。沈船はもちろんですが、私は特に双代根が好きで、潜り込むほど奥深さや面白さを感じるポイントです。

伊豆で「一番印象に残ったポイントは?」と聞かれたら、私は迷わず熱海を候補に挙げます。それほど特別な海だと思っています。

熱海のダイビング動画

サンライズで実際に潜った熱海の海の様子は、こちらの動画でもご覧いただけます。

熱海のダイビング情報まとめ

熱海の沈船は、伊豆のダイビングポイントの中でも特にスケールが大きく、何度潜っても感動できる海です。

一方で深度が深く、中級者向けのポイントでもあります。不安がある方は、アドバンス講習やディープスペシャルティと組み合わせながら安全にチャレンジすることも可能です。

熱海の沈船ダイビングに興味がある方は、お気軽にご相談ください。

熱海以外にも伊豆には魅力的なポイントが数多くあります。興味のある方は「伊豆半島全ポイントガイド」もぜひご覧ください。

サイト管理人
そーさん

インストラクター歴18年。沖縄で修行を積み、伊豆半島へと拠点を移す。伊豆のダイビングシーンに可能性を見出し、川奈を拠点にダイビングショップ【SUNla伊豆】を立ち上げる。現在はインストラクタートレーナー(インストラクターを教育できる最高資格)として若手インストラクターのコーチングだったり高度なダイビングのガイドやトレーニングを行っている。

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